こんにちは。管理部のマツオです。

さて、イタリア旅行記第2弾です。

IMG_0076_R 話に関係ないけどAnticaOstia遺跡にて。IMG_0052_R 広い。人間はパース代わり。

 

皆さんは「ストライキ」ってあったことありますか?

労働争議の難航で労働者側が業務をボイコットするという、アレです。

私は半世紀生きて初めて出くわしました。それもイタリアで。

なんと、私達が長距離移動を予定していた6月16日に、イタリア全土での公共交通機関のゼネラル・ストライキがあったのです。

 

シチリア島西端のトラパニから、パレルモを経由して東海岸のシラクーサまでの長距離移動。

IMG_0337_R トラパニ遠景。本当に西の先っちょ。

IMG_0379_R 島の東側シラクーサの先っちょ、マニアーチェ要塞より。

 

シチリア島では、鉄道は単線のローカル線しかないため、都市間の移動は長距離バス頼り。

バス会社も沢山あって路線も複雑です。

もちろん出発前にバス会社も路線も時刻表も切符の売り場もバス停の場所まで出来る限り調べあげ、

前もってパレルモでシラクーサ行きの切符も買っていました。

トラパニ-パレルモ間は比較的短距離(約100km)で便数も1時間に1本くらいあるので、現地で当日購入するつもりをしていました。

 

IMG_0103_R 世界遺産 モンレアーレの大聖堂

IMG_0153_R 世界遺産 パレルモ王宮の礼拝堂。

どちらも黄金のモザイク装飾がすごい。

 

6月16日の朝、トラパニのバス会社の窓口で「パレルモ行き2枚!」と叫んだら、不機嫌そうなおじさんが貼り紙を示すだけ。

なになに?と、イタリア語で書かれた6行ほどの文章を一生懸命翻訳してみると、

なんと今日はストライキで運休だと?!

オーマイガッ!!

いや、待ってくれ、たった3日前にパレルモ―シラクーサ間の切符売ったやん!と思ったら、

ゼネストといいつつどの会社のどの路線で何時間ストするかはバラバラらしく、

同じバス会社でもシラクーサはノーストライキとのこと。

トラパニも13~16時の間だけはスト解除だけど、それではシラクーサ行きへの乗継が間に合いません。

 

シラクーサのホテルはちょっと贅沢して、憧れのドムス・マリアエ、それも海が見える部屋!

絶対にキャンセルしたくない!!

238 ドムス・マリアエの客室。窓の向こうに海が広がる。

275 元々は修道院だった建物なので今も礼拝堂がある。

 

さすがに、海外での交通トラブルには大概慣れていた私と友人も茫然自失。焦りました。

途方に暮れつつも周りを見回すと、バス会社の前の歩道に人だかりが。みんなスーツケースを抱えた観光客ばかり。

そこには船会社の出している私設のツーリストインフォメーションの屋外カウンターがあったのです。

 

ここでワタクシ、プチ奇跡(大げさな)を起こしました。

カウンターの人だかりに突っ込んで、並み居るほかの観光客に負けずに係りの人を一人捕まえ、

どーしても午前中にパレルモに着きたいの!どうすればいいの?!教えてください!!

このときばかりは、普段はろくすっぽ使えない英語が、

文法も発音もめちゃめちゃ、かつ半分日本語だったりしながらも相手に意が通じ、

相手の言うことも「何と」言ったかわからないけど「何を」言ってるのかは分ったのです。

海外旅行中は時々そういう時があります。

これぞ火事場の馬鹿力、ですね。

 

交渉の結果、何とかパレルモまでタクシーを、それも意外と安値で手配してもらえて、

無事にシラクーサ行きのバスにも間に合いました。

あまりにも必死の形相をしていたのか、美人のお姉さん達(窓口全員!)に笑われましたが、そんなの安いものです。

ちなみにこの時の運転手さんが「イングリッシュ、ポコポコ(ちょっとだけ)」の人でした。

 

IMG_0369_R シラクーサの大聖堂。無事に着いた記念。

 

海外では、特にイタリアでは、乗り継ぎというのは鬼門です。

うまくいった例がないと言ってもいいほど。

これから個人でイタリアへ行かれる方、お気をつけください。

 

という訳で、いちばん楽しかった話は、以下次号!